VSCodeでGitHub Copilotを利用していると、「自分が入力したコードやCopilot Chatとのやり取りがAIの学習に使われるのではないか」と不安に感じることがあります。
GitHub Copilotでは、個人向けプランを利用している場合、Copilotとのやり取りやコードスニペットなどがAIモデルのトレーニングや改善に利用される場合があります。
ただし、GitHubの設定からAIモデル学習へのデータ利用を無効化できます。
Copilotを使い続けながら、自分の利用データをAIモデルの学習に使わせたくない場合は、GitHubアカウント側のCopilot設定を変更することが重要です。
GitHub Copilotに「学習させない」とはどういう意味か
Copilotを使うこととAIモデルの学習は別
GitHub CopilotをVSCodeで利用すると、コード補完やCopilot Chatの回答を生成するために、現在編集しているコードや関連情報がCopilotの処理に利用されることがあります。
これは、その場で回答を生成するための処理です。
一方、入力したプロンプトやコードスニペットなどを、将来のAIモデルのトレーニングや改善に利用することは別の仕組みです。
そのため、
「Copilotにコードを送信しない」
ことと、
「CopilotのAIモデル学習に利用させない」
ことは同じではありません。
学習利用だけを止めたい場合は、GitHub側の設定を変更します。
GitHub Copilotの学習利用を無効にする方法
GitHubのCopilot設定を開く
まず、ブラウザからGitHubへログインします。
右上にあるプロフィールアイコンをクリックし、GitHub Copilotの設定画面を開きます。
Copilot settingsでは、GitHub Copilotに関する各種プライバシー設定やポリシーを変更できます。
AIモデル学習へのデータ利用をDisabledにする
Copilot settingsの中にある、
「Allow GitHub to use my data for AI model training」
という項目を確認します。
この項目を、
「Disabled」
に変更します。
これにより、対象となる個人向けGitHub Copilotプランで、Copilotとのやり取りなどをAIモデルのトレーニングや改善に利用することをオプトアウトできます。
設定を変更しても、GitHub Copilot自体が使えなくなるわけではありません。
コード補完やCopilot Chatなどは引き続き利用できます。
参考サイト
GitHub Copilotにコードを学習させない設定方法 – ろぼいんブログ
GitHub Copilotで学習対象になる可能性があるデータ
プロンプトやコードスニペットなどが対象になる
GitHubがAIモデルの改善やトレーニングに利用する可能性がある情報には、次のようなものがあります。
- Copilot Chatに入力したプロンプト
- Copilotが生成した出力
- コードスニペット
- 関連するコードコンテキスト
- Copilotとのインタラクション
ただし、「GitHubへ保存したリポジトリのコードがすべて自動的に学習対象になる」という意味ではありません。
Copilot利用時に処理されたデータと、GitHubリポジトリ全体は分けて考える必要があります。
VSCode側だけで学習を止めることはできるのか
AIモデル学習の設定はGitHub側で変更する
AIモデルのトレーニングへの利用を拒否したい場合は、VSCodeの設定ではなく、GitHubアカウントのCopilot設定を変更します。
そのため、
「Copilotは使いたいが、AIモデル学習には使わせたくない」
という場合は、VSCodeでCopilotを無効化する必要はありません。
GitHub側でAI model trainingをDisabledにしておけば、Copilotを引き続き利用できます。
VSCode側の設定はCopilot自体を止めたい場合に使う
一方で、
「特定のプロジェクトではCopilotを使いたくない」
「VSCodeからコードをCopilotに送信したくない」
という場合は、VSCode側の設定を変更します。
学習利用を無効化する設定と、Copilot自体を無効化する設定は目的が異なります。
VSCodeでCopilotのインライン補完を無効にする方法
github.copilot.enableを設定する
VSCodeでは、github.copilot.enableを使ってCopilotのインライン候補を無効化できます。
プロジェクトごとに無効化したい場合は、.vscode/settings.jsonに次のように記述します。
{
"github.copilot.enable": {
"*": false
}
}
この設定を行うと、そのWorkspaceでCopilotのインラインコード候補を無効化できます。
Copilot全体が無効になるわけではない
注意したいのは、github.copilot.enableは主にインライン候補を制御する設定だという点です。
この設定だけでは、Copilot ChatやAgentなど、ほかのAI機能まで完全に無効になるとは限りません。
CopilotのAI機能全体を無効化したい場合は、別の設定を利用します。
VSCodeのAI機能全体を無効化する方法
chat.disableAIFeaturesを利用する
2026年時点のVSCodeでは、AI機能全体をまとめて無効化するために、
{
"chat.disableAIFeatures": true
}
という設定を利用できます。
この設定を有効にすると、Chatやインライン候補など、VSCodeに統合されたAI機能を無効化できます。
特定のプロジェクトだけAI機能を使いたくない場合は、.vscode/settings.jsonに設定すると便利です。
プロジェクト単位でCopilotを使わない運用ができる
たとえば、通常の開発ではCopilotを使用しつつ、機密性の高い案件だけAI機能を無効化するといった使い方ができます。
通常プロジェクトではCopilotを利用し、機密プロジェクトでは、
{
"chat.disableAIFeatures": true
}
を設定する運用も有効です。
Suggestions matching public codeは学習拒否とは別
公開コードとの一致を制御する設定
GitHub Copilotの設定には、
「Suggestions matching public code」
という項目もあります。
この設定は、CopilotがGitHub上の公開コードと一致・類似したコードを提案した場合に、その候補を表示するかどうかを制御するものです。
「Block」に設定すると、公開コードとの一致が確認された候補を抑制できます。
AIモデルの学習を止める設定ではない
Suggestions matching public codeをBlockにしても、自分のデータをAIモデル学習に使わせない設定にはなりません。
目的はそれぞれ異なります。
AIモデル学習を拒否する場合は、
「Allow GitHub to use my data for AI model training」
をDisabledにします。
公開コードに似た候補を抑制したい場合は、
「Suggestions matching public code」
をBlockにします。
両方を設定しておくことも可能です。
Copilot BusinessやEnterpriseでは扱いが異なる
Business・Enterpriseのデータはモデル学習に使われない
GitHub Copilot BusinessやCopilot Enterpriseを会社や組織から提供されている場合は、個人向けCopilotとは扱いが異なります。
GitHubでは、Copilot BusinessおよびCopilot Enterpriseの顧客データをAIモデルのトレーニングには利用しないとしています。
そのため、BusinessやEnterpriseのアカウントでは、
「Allow GitHub to use my data for AI model training」
の項目が表示されない場合があります。
会社のポリシーも確認する
BusinessやEnterpriseを利用している場合は、GitHubの仕様だけでなく、所属組織のセキュリティポリシーも確認しておくことが重要です。
Copilotの利用可能範囲や、利用してよいリポジトリが社内ルールで決められている場合があります。
特定ファイルをCopilotから除外する方法
Content exclusionを利用する
Copilot BusinessやEnterpriseでは、Content exclusionを利用して特定のファイルやディレクトリをCopilotのコンテキストから除外できます。
たとえば、
- 機密コード
- 社内専用ディレクトリ
- 認証関連ファイル
- 秘密情報を含む設定ファイル
などを対象にできます。
Content exclusionには制限がある
Content exclusionを設定した場合でも、すべてのCopilot機能で完全に同じように機能するわけではありません。
2026年時点では、VSCodeのCopilot ChatにあるEdit ModeやAgent Modeでは、Content exclusionがサポートされていません。
そのため、Content exclusionを設定しているからといって、すべてのAI機能から完全に除外できるとは限りません。
機密情報はCopilotに直接入力しない
学習をOFFにしてもデータ処理は行われる
AI model trainingをDisabledにしても、Copilotが回答を生成するためには、入力したコードやプロンプトを処理する必要があります。
そのため、
「学習に利用されない」
ことと、
「外部に一切データが送信されない」
ことは同じではありません。
秘密情報の入力は避ける
次のような情報は、Copilot Chatへ直接入力しない方が安全です。
- APIキー
- パスワード
- 秘密鍵
- アクセストークン
- データベースの認証情報
- 顧客の個人情報
- 本番環境の秘密設定
- 社外送信が禁止されているコード
特に.envや認証情報ファイルの内容を、そのままCopilot Chatへ貼り付ける運用は避けた方がよいでしょう。
GitHub Copilotに学習させたくない場合のおすすめ設定
Copilotは使い続けたい場合
Copilot Free、Pro、Pro+、Maxなどの個人向けプランを利用していて、Copilotは使い続けたい場合は、
GitHubのCopilot settingsを開き、
「Allow GitHub to use my data for AI model training」
を、
「Disabled」
にします。
これが、AIモデル学習への利用を止めるための基本設定です。
公開コードに似た提案も抑えたい場合
さらに、公開コードとの一致も避けたい場合は、
「Suggestions matching public code」
を、
「Block」
に設定します。
ただし、これはAIモデル学習とは別の設定です。
特定プロジェクトでCopilotを使いたくない場合
特定のWorkspaceだけCopilotのAI機能を停止したい場合は、.vscode/settings.jsonに、
{
"chat.disableAIFeatures": true
}
と設定します。
インライン補完だけ停止したい場合は、
{
"github.copilot.enable": {
"*": false
}
}
を利用できます。
まとめ
VSCodeでGitHub Copilotを使いながら、自分のCopilot利用データをAIモデルの学習に使わせたくない場合は、GitHubアカウント側のCopilot settingsを変更します。
最も重要なのは、
「Allow GitHub to use my data for AI model training」
をDisabledにすることです。
この設定を変更しても、GitHub Copilotのコード補完やCopilot Chatなどは引き続き利用できます。
一方で、特定のプロジェクトについてCopilot自体を使いたくない場合は、VSCode側でchat.disableAIFeaturesを有効にする方法が適しています。
また、github.copilot.enableは主にインライン補完を無効化する設定であり、Copilot全体を停止する設定ではない点にも注意が必要です。
「AIモデルに学習させない」「公開コードに似た候補を抑制する」「特定のプロジェクトでCopilotを使わない」は、それぞれ別の設定です。
目的に応じて使い分けることで、GitHub Copilotをより安全に利用できます。
以上、VSCodeでGitHub Copilotに学習させない方法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。









