Kotlinの開発環境は「何を開発するか」によって構成が変わります。
大きく分けると以下の4パターンです。
- JVMアプリケーション(サーバーサイド・業務ツール)
- Androidアプリ
- CLI(軽量環境)
- Kotlin Multiplatform(KMP)
それぞれについて、実務レベルで失敗しない構築方法を解説します。
目次
JVM向けKotlin環境構築
必要なもの
- JDK(17 または 21 のLTS推奨)
- IntelliJ IDEA(Communityで十分)
- Gradle(通常はIDEが自動管理)
Step1:JDKのインストール
KotlinはJVM上で動作するため、まずJDKが必要です。
推奨バージョン
- JDK 17(安定重視)
- JDK 21(新規開発向け)
インストール後、以下で確認
java -version
Step2:IntelliJ IDEAのインストール
Community Editionで問題ありません。
Kotlinプラグインは標準搭載されています。
Step3:プロジェクト作成
- New Project
- Kotlin
- Build System → Gradle
- JDK選択
- 作成
Gradle設定
Kotlinは2.x系が主流です。
必ず安定版(Stable)を使用することを推奨します。
例
plugins {
kotlin("jvm") version "2.3.0"
}
repositories {
mavenCentral()
}
dependencies {
implementation(kotlin("stdlib"))
}
※ バージョンは必ず公式サイトで最新の安定版を確認してください。
CLIだけで使う
IDEを使わず、Kotlinコンパイラだけで動かす方法です。
手順(Windows例)
- Kotlin公式GitHubからコンパイラzipをダウンロード
- 解凍
kotlinc/binを環境変数PATHに追加
確認
kotlinc -version
実行例
kotlinc Hello.kt -include-runtime -d hello.jar
java -jar hello.jar
Android向け環境構築
必要なもの
- Android Studio
- Android SDK
- Gradle(自動管理)
手順
- Android Studioをインストール
- New Project
- Empty Activity
- Language → Kotlin
重要:バージョン整合性
Android開発では以下の整合が極めて重要です。
- Kotlin Version
- Android Gradle Plugin(AGP)
- Gradle Version
- Compose Compiler(使用する場合)
これらの不整合があるとビルドエラーになります。
実務での安全な方針
- Android Studioが提示する推奨バージョンを基本とする
- Kotlinを単独でアップデートしない
- Compose使用時は公式の互換情報を必ず確認
Kotlin Multiplatform
Android / iOS / Webを共通コードで開発する仕組みです。
必要環境
- IntelliJ IDEA
- Android Studio
- Xcode(iOSビルド時)
注意点
KMPでは以下の互換性が重要になります。
- Kotlinバージョン
- Gradleバージョン
- KMPプラグイン
- iOSターゲット設定
Gradleを先に上げすぎるとビルドが壊れるケースがあるため、公式の互換ガイドを確認してから更新するのが安全です。
よくあるトラブルと対処
java not found
→ JDKのPATH設定ミス
Kotlin version mismatch
→ GradleとKotlinプラグインの不一致
Androidビルド失敗
→ AGP / Kotlin / Composeの整合確認
Gradleエラー
./gradlew clean
でキャッシュ削除
2026年時点での安全な推奨構成
| 用途 | 推奨構成 |
|---|---|
| JVM | JDK17 + IntelliJ + Kotlin 2.x |
| Android | Android Studio標準構成 |
| CLI | Kotlin Compiler + JDK17 |
| KMP | Kotlin 2.x + 互換確認済Gradle |
まとめ
Kotlin環境構築で最も重要なのは次の3点です。
- LTSのJDKを使う
- Kotlinは安定版を使用する
- AndroidやKMPではバージョン整合を崩さない
単に「インストールすれば動く」という話ではなく、バージョン管理と互換性管理が本質です。
以上、Kotlinの環境構築についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。










