VSCode(Visual Studio Code)で開発していると、「プログラムが動かない」「Git操作に失敗する」「拡張機能が正常に動作しない」といったトラブルが発生することがあります。
このような場合は、VSCodeに出力されているログを確認することで、問題の原因を特定しやすくなります。
ただし、VSCodeには複数のログ確認方法があり、調べたい内容によって確認する場所が異なります。
主な確認場所は次のとおりです。
- 出力(Output)
- ターミナル(Terminal)
- デバッグ コンソール(Debug Console)
- 問題(Problems)
- VSCode本体のログ
- Gitのログ
- 拡張機能のログ
ここでは、それぞれのログを確認する方法や使い分けについて詳しく解説します。
「出力(Output)」パネルでログを確認する
VSCodeでログを確認するときに、まず覚えておきたいのが「出力(Output)」パネルです。
Outputパネルには、VSCodeの機能や拡張機能などが出力する情報が表示されます。
Outputパネルを開く方法
VSCode上部のメニューから、
「表示」→「出力」
を選択すると、Outputパネルを開けます。
Windowsでは、デフォルト設定で次のショートカットも利用できます。
Ctrl + Shift + U
macOSでは、
Shift + Command + U
を利用できます。
LinuxではデフォルトのキーバインドがWindowsと異なる場合があるため、メニューやコマンドパレットから開く方法を覚えておくと確実です。
また、コマンドパレットを開いて、
Output: Show Output Channels
を実行すると、表示する出力チャンネルを直接選択できます。
出力チャンネルを切り替える
Outputパネルでは、表示するログの種類を切り替えられます。
たとえば、環境によって次のような出力チャンネルが表示されます。
Git
TypeScript
Python
ESLint
GitHub Copilot
Extension Host
表示されるチャンネルは、インストールしている拡張機能や使用している機能によって異なります。
特定の拡張機能でトラブルが発生している場合は、その拡張機能に対応するOutput Channelが用意されていないか確認するとよいでしょう。
ただし、すべての拡張機能が専用のOutput Channelを提供しているわけではありません。
VSCode本体のログを確認する
VSCode自体の動作がおかしい場合は、通常のOutputパネルだけでは原因を特定できないことがあります。
その場合は、VSCode内部のログを確認します。
「Developer: Open Log…」を使用する
まずコマンドパレットを開きます。
Windows・Linuxでは、
Ctrl + Shift + P
macOSでは、
Command + Shift + P
を押します。
続いて、
Developer: Open Log...
と入力して実行します。
ログの種類を選択できるので、調べたい内容に応じたログを開きます。
VSCode本体のエラーや、ウィンドウ・ネットワーク・拡張機能ホストなどに関する問題を調査するときに役立ちます。
VSCodeのログフォルダを開く
ログをOutputパネル上ではなく、ログファイルとして直接確認したい場合もあります。
「Developer: Open Logs Folder」を使用する
コマンドパレットから、
Developer: Open Logs Folder
を実行します。
すると、VSCodeがログを保存しているフォルダをファイルマネージャーで開けます。
複数のログファイルをまとめて調査したい場合や、ログを保存して確認したい場合に便利です。
拡張機能のログを確認する
VSCodeでは、多くの機能が拡張機能として提供されています。
そのため、Python、ESLint、GitHub Copilot、Java、C/C++などで問題が発生している場合は、拡張機能のログを調べることで原因を特定できることがあります。
Outputパネルから拡張機能を選択する
「表示」→「出力」を開きます。
Outputパネルの出力チャンネル一覧から、問題が発生している拡張機能を選択します。
たとえば、環境によっては、
GitHub Copilot
GitHub Copilot Chat
ESLint
Python
などが表示されます。
エラー発生時刻の前後を確認すると、原因となるメッセージを見つけやすくなります。
拡張機能によってログの場所は異なる
すべての拡張機能が同じ形式でログを出力するわけではありません。
Outputパネルに専用チャンネルを用意するものもあれば、独自のログ表示コマンドを持つ拡張機能もあります。
そのため、Outputに目的のログが見つからない場合は、その拡張機能のコマンドや公式ドキュメントも確認するとよいでしょう。
参考サイト
VSCodeの処理を遅くするExtensionをログから特定する方法
ログレベルを変更して詳しい情報を確認する
通常のログだけでは原因がわからない場合は、ログレベルを変更すると、より詳細な情報を確認できることがあります。
「Developer: Set Log Level」を使用する
コマンドパレットから、
Developer: Set Log Level
を実行します。
対象によって異なりますが、一般的には、
Trace
Debug
Info
Warning
Error
などのログレベルを選択できます。
対象によっては、ほかのログレベルが用意されている場合もあります。
Traceはトラブルシューティング向け
Trace は非常に詳細なログを出力するため、不具合の原因を細かく調査するときに有効です。
ただし、ログ量が大幅に増える可能性があります。
問題の調査が終わったら、必要に応じて Info など通常のログレベルに戻しておくとよいでしょう。
Gitのログを確認する
VSCodeからGitを操作していて、
- pushできない
- pullできない
- fetchに失敗する
- リポジトリを認識しない
- 認証エラーが発生する
といった問題が起きた場合は、Git Outputを確認します。
「Git: Show Git Output」を使用する
コマンドパレットから、
Git: Show Git Output
を実行します。
また、Source Controlのメニューから「Show Git Output」を選択できる場合もあります。
Outputパネルで「Git」を選択する方法でも確認できます。
Git Outputで確認できる内容
Git Outputでは、VSCodeが実行したGitコマンドや、その実行結果を確認できます。
たとえば、
git status
git fetch
git pull
git push
などの処理内容を確認できます。
エラーが発生している場合は、
error
fatal
failed
denied
などの文字列を探すと、問題箇所を見つけやすくなります。
Gitログを共有するときは注意する
Gitのログには、
- リポジトリのパス
- リモートリポジトリの情報
- ブランチ名
- ユーザー環境に関する情報
などが含まれることがあります。
第三者にログを送る場合は、機密情報や個人情報が含まれていないか確認してから共有しましょう。
ターミナルでプログラムのログを確認する
自分が作成したプログラムのログを確認したい場合は、「ターミナル」を使用することが多くなります。
ターミナルを開く
上部メニューから、
「表示」→「ターミナル」
を選択します。
WindowsやLinuxでは、一般的に次のショートカットでも開けます。
Ctrl + `
バッククォートは、キーボード環境によって配置が異なる場合があります。
プログラムの標準出力を確認する
たとえばPythonでは、
print("処理を開始しました")
と記述すると、実行方法によってはターミナルに、
処理を開始しました
と表示されます。
JavaScriptやNode.jsでは、
console.log("処理を開始しました");
などを利用できます。
このような出力を利用すると、プログラムがどこまで実行されているのか確認できます。
デバッグ コンソールで情報を確認する
VSCodeのデバッグ機能を使用している場合は、「デバッグ コンソール(Debug Console)」も重要です。
Debug Consoleを開く
上部メニューから、
「表示」→「デバッグ コンソール」
を選択します。
デバッグを開始した際に、自動的に表示される場合もあります。
Debug Consoleで確認できる情報
Debug Consoleでは、デバッガーが出力するメッセージや、式の評価結果などを確認できます。
たとえば、デバッグ中に変数の値を確認したり、デバッガーから出力された情報を確認したりできます。
ただし、プログラムの標準出力が必ずDebug Consoleに表示されるわけではありません。
使用する言語、デバッガー、launch.json の設定などによって、
- Debug Console
- Integrated Terminal
- External Terminal
など、表示先が変わる場合があります。
ログが見つからないときは、ターミナルとDebug Consoleの両方を確認するとよいでしょう。
「問題(Problems)」パネルを確認する
VSCodeには「問題(Problems)」パネルもあります。
Problemsは厳密にはログ表示機能ではありませんが、プログラムのエラーを確認するときに非常に役立ちます。
Problemsに表示される内容
Problemsには、主に、
- 構文エラー
- 型エラー
- コンパイルエラー
- リンターの警告
- その他の診断情報
などが表示されます。
たとえば、TypeScriptやESLintを使用している場合は、ソースコード上の問題が一覧表示されることがあります。
プログラムが正常に動作しない場合は、ログを調べる前にProblemsを確認することで、原因をすぐに発見できる場合があります。
VSCodeを詳細ログ付きで起動する
VSCode自体の起動や動作に問題がある場合は、コマンドラインから診断用オプションを付けて起動する方法もあります。
code --verboseを使用する
次のように実行します。
code --verbose
--verboseを付けると、通常より詳しい情報を出力しながらVSCodeを起動できます。
VSCode本体の起動トラブルなどを調査するときに役立ちます。
なお、--verboseは--waitも暗黙的に有効にする仕様があります。
code --statusを使用する
次のコマンドも利用できます。
code --status
このコマンドでは、VSCodeのプロセスやリソース使用状況、診断情報などを確認できます。
VSCodeの動作が重い場合や、プロセスの状態を確認したい場合に役立ちます。
複数のログをまとめて確認する
比較的新しいVSCodeでは、複数のログを1つにまとめて確認する機能も利用できます。
Compound Logを作成する
Outputパネルのメニューから、
Create Compound Log...
を選択します。
複数のログを選択すると、それらを1つのビューでまとめて確認できます。
たとえば、
- Git
- 拡張機能
- 言語サーバー
など複数の機能が関係している問題を調査するときに便利です。
ただし、作成したCompound LogはVSCodeを再起動すると保持されないため、その点には注意しましょう。
ログ内を検索する
ログが大量に出力されている場合は、すべてを最初から読む必要はありません。
検索やフィルタリングを使うと、問題を見つけやすくなります。
エラーに関連する文字列を検索する
ログ内では、たとえば次の文字列を探してみましょう。
error
failed
exception
warning
timeout
denied
not found
fatal
これらは、問題が発生した箇所を見つけるための手掛かりになります。
ただし、単語が含まれているだけで必ず問題が発生しているとは限りません。
ログの前後も含めて確認することが重要です。
VSCodeでログが表示されない場合の確認ポイント
ログを探しているのに見つからない場合は、「どの種類の情報を確認したいのか」を整理すると探しやすくなります。
自作プログラムの実行結果を確認したい場合
基本的には、
ターミナル
または、
デバッグ コンソール
を確認します。
Gitの問題を確認したい場合
Output → Git
または、
Git: Show Git Output
を使用します。
拡張機能の問題を確認したい場合
Output → 対象の拡張機能
を確認します。
専用のOutput Channelが存在しない場合は、拡張機能独自のログ確認方法を調べます。
VSCode本体の問題を確認したい場合
Developer: Open Log...
を使用します。
ログファイルを直接確認したい場合は、
Developer: Open Logs Folder
も利用できます。
VSCodeでログを確認するときのおすすめ手順
VSCodeで問題が発生したものの、原因がわからない場合は、次の順番で調査すると効率的です。
- Problemsを確認する
- Outputパネルを開く
- 関係する出力チャンネルを選択する
errorやfailedなどを検索する- 必要に応じてターミナルやDebug Consoleを確認する
- VSCode自体の問題なら
Developer: Open Log...を確認する - 情報が不足している場合はログレベルを上げる
- 問題をもう一度再現する
- 問題発生直前・直後のログを確認する
特に重要なのは、問題が発生した時刻付近のログを確認することです。
大量のログを漫然と読むよりも、「操作を実行する直前にログを開き、問題を再現して直後の出力を見る」という方法のほうが原因を特定しやすくなります。
まとめ
VSCodeでログを確認する方法は、調査したい内容によって異なります。
VSCodeや拡張機能から出力される情報を確認する場合は、「Output」パネルが基本です。
Gitのトラブルでは「Git Output」、自作プログラムの実行結果では「ターミナル」、デバッグ時の情報では「Debug Console」を確認します。
VSCode本体の問題を詳しく調べる場合は、
Developer: Open Log...
や、
Developer: Open Logs Folder
を利用するとよいでしょう。
通常のログだけでは原因がわからない場合は、
Developer: Set Log Level
からログレベルを変更し、より詳細な情報を取得する方法もあります。
VSCodeでトラブルが発生したときは、まず「Problems」と「Output」を確認し、それでも原因がわからない場合にターミナル、Debug Console、VSCode内部ログへと調査範囲を広げていくと、効率よく問題を切り分けられます。
以上、VSCodeでログを確認する方法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。









