VSCode(Visual Studio Code)には、エディター内でコマンドを実行できる「統合ターミナル」が標準搭載されています。
統合ターミナルを利用すれば、VSCodeから離れることなく、Gitの操作やプログラムの実行、npmコマンドの実行などが可能です。
ここでは、VSCodeでターミナルを開く基本的な方法から、ショートカットキー、複数ターミナルの使い方、シェルの変更方法まで詳しく解説します。
VSCodeのターミナルとは
VSCodeのターミナルは、エディター画面内でコマンドを入力・実行できる機能です。
正式には「統合ターミナル(Integrated Terminal)」と呼ばれます。
VSCodeのターミナルでできること
統合ターミナルでは、一般的なターミナルやコマンドプロンプトと同じように、さまざまなコマンドを実行できます。
例えば、次のような用途で利用できます。
- Gitコマンドを実行する
- npmやNode.jsのコマンドを実行する
- PHPやPythonなどのプログラムを実行する
- ファイルやフォルダを操作する
- 開発サーバーを起動する
- ビルドやテストを実行する
Web開発やプログラミングでは頻繁に使用する機能なので、基本的な開き方を覚えておくと便利です。
メニューからVSCodeのターミナルを開く方法
最もわかりやすいのは、VSCode上部のメニューからターミナルを開く方法です。
「ターミナル」メニューから開く
VSCode上部にあるメニューから、
「ターミナル」→「新しいターミナル」
を選択します。
英語表示の場合は、
「Terminal」→「New Terminal」
です。
選択すると、通常はVSCode画面の下部にターミナルが表示されます。
「表示」メニューから開く
ターミナルパネルの表示・非表示を切り替えたい場合は、
「表示」→「ターミナル」
から操作することもできます。
英語表示では、
「View」→「Terminal」
です。
初めてVSCodeを使う場合は、この方法が最もわかりやすいでしょう。
ショートカットキーでターミナルを開く方法
VSCodeのターミナルを頻繁に使う場合は、ショートカットキーを覚えておくと操作がスムーズになります。
Windows・Linuxの場合
WindowsやLinuxでは、標準設定で、
Ctrl +
を押すと、統合ターミナルの表示・非表示を切り替えられます。
ここで使う「`」はバッククォートと呼ばれる記号です。
また、新しいターミナルを作成する場合は、
`Ctrl + Shift + “
を使用できます。
macOSの場合
macOSでは、標準設定で、
`Control + “
を押すと、統合ターミナルの表示・非表示を切り替えられます。
新しいターミナルを作成する場合は、
`Control + Shift + “
を使用できます。
なお、キーボード配列やVSCodeのキーバインド設定によっては、ショートカットが異なる場合があります。
コマンドパレットからターミナルを開く方法
VSCodeでは、コマンドパレットを使ってターミナルを開くこともできます。
コマンドパレットを表示する
Windows・Linuxでは、
Ctrl + Shift + P
macOSでは、
Command + Shift + P
を押します。
ターミナル関連のコマンドを検索する
コマンドパレットを開いたら、「Terminal」などと入力します。
例えば、
View: Toggle Terminal
を選択すると、ターミナルの表示・非表示を切り替えられます。
メニューの場所が分からない場合や、ターミナル関連の操作をまとめて探したい場合に便利です。
VSCodeのターミナルでコマンドを実行する方法
ターミナルを開いたら、そのままコマンドを入力して実行できます。
Windowsの場合
PowerShellやコマンドプロンプトでは、例えば、
dir
と入力すると、現在のフォルダ内にあるファイルやフォルダを確認できます。
macOS・Linuxの場合
macOSやLinuxでは、
ls
を実行すると、現在のディレクトリ内のファイルやフォルダを一覧表示できます。
Gitコマンドも実行できる
Gitがインストールされている環境では、
git status
で変更状況を確認したり、
git log
でコミット履歴を確認したりできます。
VSCodeのターミナルだからといって特別なコマンドを使う必要はなく、通常のターミナルとほぼ同じ感覚で操作できます。
ターミナルはどのフォルダで開かれる?
VSCodeの統合ターミナルは、基本的にVSCodeで開いているフォルダやワークスペースを基準として起動します。
開いているプロジェクトのフォルダから起動する
例えば、VSCodeで次のフォルダを開いているとします。
C:\Users\user\Documents\my-project
この状態で新しいターミナルを開くと、通常はこのプロジェクトフォルダを作業ディレクトリとして起動します。
そのため、
git status
や、
npm install
などのプロジェクト関連コマンドをすぐに実行できます。
起動フォルダは設定で変更できる
ターミナルの起動ディレクトリは、VSCodeの設定によって変更できます。
terminal.integrated.cwd
を設定すれば、特定のディレクトリをターミナルの開始位置として指定できます。
そのため、「必ずワークスペースのルートフォルダから起動する」とは限りません。
特定のフォルダからターミナルを開く方法
VSCodeでは、エクスプローラーに表示されている任意のフォルダを起点としてターミナルを開くこともできます。
エクスプローラーでフォルダを右クリックする
VSCode左側のエクスプローラーで、ターミナルを開きたいフォルダを右クリックします。
表示されたメニューから、
「統合ターミナルで開く」
に相当する項目を選択します。
すると、そのフォルダを作業ディレクトリとして新しいターミナルが起動します。
例えば、次のような構成の場合、
my-project
├─ frontend
├─ backend
└─ docs
「frontend」フォルダからターミナルを開けば、
my-project/frontend
を起点としてコマンドを実行できます。
フロントエンドとバックエンドを別々に管理しているプロジェクトなどで便利です。
VSCodeで使用するターミナルを変更する方法
VSCodeでは、PCにインストールされている複数のシェルを利用できます。
Windowsで利用できる主なシェル
Windowsでは、環境に応じて次のようなシェルを利用できます。
- PowerShell
- Command Prompt
- Git Bash
- WSL
Git BashやWSLを利用するには、それぞれの環境がPCにインストールされている必要があります。
macOS・Linuxで利用できる主なシェル
macOSやLinuxでは、代表的なものとして次のようなシェルがあります。
- zsh
- Bash
実際に利用できるシェルは、PCの環境によって異なります。
ターミナルのプロファイルを変更する
ターミナルパネルには、「+」ボタンの近くにドロップダウンメニューがあります。
そこから利用したいターミナルプロファイルを選択できます。
複数のシェルを使い分けたい場合に便利です。
複数のターミナルを開く方法
VSCodeでは、複数のターミナルを同時に起動できます。
「+」ボタンから新しいターミナルを追加する
ターミナルパネルにある「+」ボタンをクリックすると、新しいターミナルが追加されます。
例えば、
ターミナル1:npm run dev
ターミナル2:git status
ターミナル3:npm test
のように役割を分けて利用できます。
Web開発では、開発サーバーを起動したまま、別のターミナルでGit操作をするケースも多いため、複数ターミナルは非常に便利です。
VSCodeのターミナルを分割する方法
複数のターミナルを横に並べて表示することもできます。
分割ボタンを利用する
ターミナルパネルにある分割ボタンをクリックすると、ターミナルを分割できます。
例えば、
┌────────────┬────────────┐
│ npm run dev│ git status │
│ │ │
└────────────┴────────────┘
のように、複数のターミナルを同時に確認できます。
ショートカットキーで分割する
Windows・Linuxでは、標準設定で、
Ctrl + Shift + 5
を使用してターミナルを分割できます。
macOSでは、
Command + \
が使用されます。
ただし、ショートカットは設定によって変更されている場合があります。
参考サイト
VSCodeで統合ターミナルを「起動、閉じる、開く、分割」 for Mac
VSCodeのターミナルを閉じる方法
ターミナルを閉じる方法には、大きく分けて「非表示にする方法」と「ターミナルそのものを終了する方法」があります。
ターミナルパネルを非表示にする
`Ctrl + “などのショートカットを使用すると、ターミナルパネルを非表示にできます。
この操作では、基本的にターミナルのプロセスそのものは終了しません。
再度表示すると、同じターミナルを利用できます。
ターミナルそのものを終了する
ターミナルのプロセスを終了したい場合は、ターミナル一覧付近にあるゴミ箱アイコンをクリックします。
また、
Terminal: Kill the Active Terminal Instance
などのコマンドを利用することもできます。
「非表示」と「終了」は別の操作なので、混同しないようにしましょう。
ターミナルの表示領域を大きくする方法
コマンドの実行結果やログが長い場合は、ターミナルの表示領域を広げると確認しやすくなります。
境界線をドラッグして広げる
エディターとターミナルの境界部分をドラッグすると、ターミナルパネルの高さを変更できます。
大量のログやエラーメッセージを確認するときに便利です。
パネルを最大化する
VSCodeでは、パネルを最大化してターミナルを大きく表示する機能も用意されています。
ただし、パネルの配置やAlignment設定によって、最大化機能の利用条件が異なる場合があります。
ターミナルをエディター領域に表示する方法
通常、統合ターミナルはVSCode画面の下部パネルに表示されます。
しかし、ターミナルをファイルと同じようにエディター領域へ表示することも可能です。
コマンドパレットからエディター領域に開く
コマンドパレットから、
Terminal: Create New Terminal in Editor Area
を実行すると、ターミナルをエディタータブとして開けます。
また、
Terminal: Create New Terminal in Editor Area to the Side
を利用すれば、エディターの横側にターミナルを表示できます。
広い画面でターミナルを使いたい場合や、エディターとターミナルを左右に並べたい場合に便利です。
外部ターミナルを開く方法
VSCode内の統合ターミナルではなく、OS側の外部ターミナルを開くこともできます。
Windows・Linuxの場合
Windows・Linuxでは、標準設定で、
Ctrl + Shift + C
を使用できます。
macOSの場合
macOSでは、
Shift + Command + C
を利用できます。
ただし、通常の開発作業であれば、VSCodeから離れずに操作できる統合ターミナルのほうが便利なケースが多いでしょう。
VSCodeでターミナルが開けない場合の対処法
ターミナルを開こうとしても正常に起動しない場合は、設定や環境に問題がある可能性があります。
別のターミナルプロファイルを試す
使用しているシェルが正しく起動できていない可能性があります。
例えば、Windowsであれば、
- PowerShell
- Command Prompt
- Git Bash
- WSL
など、別のターミナルプロファイルに切り替えて確認してみましょう。
特定のシェルだけ起動できない場合は、そのシェルのインストール状況や設定に問題がある可能性があります。
Restricted Modeを確認する
VSCodeでは、安全性を確保するために「Restricted Mode(制限モード)」が用意されています。
信頼されていないワークスペースを開いている場合、ターミナルの起動など、一部の機能が制限されることがあります。
信頼できるプロジェクトであることを確認したうえで、ワークスペースの信頼設定を確認しましょう。
キーボードショートカットを確認する
ショートカットキーを押してもターミナルが開かない場合は、キーバインドが変更されている可能性があります。
VSCodeの「キーボード ショートカット」を開き、
Toggle Integrated Terminal
などの項目を検索すると、現在割り当てられているキーを確認できます。
VSCodeでターミナルを開く方法のまとめ
VSCodeでターミナルを開く場合、最も基本的なのは、
「ターミナル」→「新しいターミナル」
または、
「表示」→「ターミナル」
を選択する方法です。
Windows・Linuxでは、標準設定で`Ctrl + “を使うと、ターミナルの表示・非表示を素早く切り替えられます。
VSCodeの統合ターミナルを活用すれば、Git、npm、PHP、Pythonなどのコマンドを、エディターから離れることなく実行できます。
さらに、複数のターミナルを開いたり、画面を分割したり、PowerShellやGit Bash、WSLなどのシェルを切り替えたりすることも可能です。
VSCodeを効率よく使うためにも、まずはメニューからの開き方と、ターミナル表示用のショートカットキーを覚えておくとよいでしょう。
以上、VSCodeでターミナルを開く方法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。









