SES(システムエンジニアリングサービス)は「出張が多い働き方」というイメージを持たれがちですが、実態としては一概にそうとは言えません。
出張の多さは「SESという雇用形態」そのものよりも、参画する案件の内容や会社の方針によって大きく左右されるのが現実です。
この記事では、SESにおける出張の実態を、誤解されやすいポイントを整理しながら解説します。
そもそも「出張」と「客先常駐」は別物
SESを語る上でまず整理しておきたいのが、出張と客先常駐の違いです。
- 客先常駐
日常的な就業場所が自社ではなく取引先になる働き方。
多くの場合、雇用契約や労働条件通知書上で「就業場所」として明示されます。 - 出張
通常の就業場所とは異なる場所へ、一定期間業務のために移動すること。
交通費・宿泊費・日当などが支給されるケースがあります。
一般的には、客先常駐は「出張」ではなく、単に勤務地が客先であるという扱いになることが多いですが、実際の扱いは 就業規則・出張旅費規程・契約内容によって決まる 点には注意が必要です。
SESで出張が発生しやすいケース
SESの中でも、以下のような案件では出張が発生しやすくなります。
現地作業が必須の案件
- インフラ構築・更改
- データセンター作業
- 工場や拠点に設置されたシステム対応
物理的な作業が必要なため、一時的に別拠点へ移動する出張が発生しやすくなります。
システム導入・移行・本番切替フェーズ
- 基幹システムの移行
- 本番リリース立ち会い
- 夜間・休日の切替対応
普段は出張がなくても、特定の期間だけ集中的に出張が入るケースがあります。
多拠点・全国展開の案件
- 全国に拠点を持つ企業向けのシステム導入
- 店舗・事業所単位での展開支援
この場合、全国出張が前提となる案件も存在します。
出張が少ない、またはほぼ発生しないケース
一方で、SESであっても出張がほとんどない案件は珍しくありません。
Web・業務アプリケーション開発
- 要件定義〜開発〜テストまでオンライン中心
- リモートワーク前提の案件
物理的な現地作業が不要なため、出張ゼロで完結するケースも多いです。
運用・保守案件
- 監視業務
- 定常作業中心の運用
就業場所が固定されやすく、突発的な出張も少なめです。
自社作業・ラボ型に近いSES
- 客先に常駐せず、自社や在宅で業務を行う形態
この場合、出張よりもそもそも移動がほとんど発生しません。
「SESだから出張が多い」と言われる理由
SESが出張が多いと思われがちな背景には、以下のような要因があります。
- 案件終了ごとに就業場所が変わることがある
→ 出張ではなく「勤務地変更」だが、移動が多く見える - インフラ・導入系案件を多く扱うSES企業も存在する
- 面談時に出張条件の説明が曖昧なまま配属されるケースがある
つまり、「SES=出張が多い」というより、どんな案件を主に扱っている会社かが重要です。
出張手当・日当についての注意点
出張がある場合、交通費・宿泊費・日当が支給されることもありますが、これは会社ごとの出張旅費規程次第です。
- 必ず日当が出るわけではない
- 上限額や精算ルールは会社によって異なる
- 非課税扱いになるかどうかも規程設計次第
出張条件は「ある・ない」だけでなく、待遇面まで含めて確認することが重要です。
面談・契約前に必ず確認すべきポイント
SESで出張を避けたい、または把握しておきたい場合は、以下を具体的に確認しましょう。
- 出張の頻度(月・年単位の目安)
- 宿泊を伴う出張の有無
- 出張先のエリア(関東内/全国)
- 長期滞在の可能性
- 就業場所の定義(契約書上どう書かれるか)
- 出張時の交通費・宿泊費・日当の扱い
これらに具体的に答えられない場合は注意が必要です。
まとめ:SESは出張が多いとは限らない
- SESだからといって、必ず出張が多いわけではない
- 出張の有無は 案件内容・フェーズ・会社方針によって決まる
- Web開発や運用系では出張がほぼないケースも多い
- 不安がある場合は、面談時に条件を具体的に確認することが重要
SESの働き方は幅が広いため、「SES=〇〇」と単純化せず、自分が入る案件と会社を見極めることが、出張リスクを避ける最大のポイントです。
以上、SESは出張が多いのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。










