SESの交通費について

出張,イメージ

採用はこちら

SES(システムエンジニアリングサービス)における交通費は、「法律で一律に決まっているもの」ではなく、契約・就業規則・運用ルールによって決まるのが大前提です。

特にSESでは、

  • 正社員SES
  • フリーランス(業務委託)SES
  • リモートワーク併用案件

といった形態の違いにより、交通費の扱いが大きく変わります。

ここでは、誤解されやすい点を正しながら、実務ベースで正確に整理します。

目次

SESにおける交通費の基本構造

SESでは多くの場合、次の2つの契約関係が存在します。

  1. SES企業とエンジニアの雇用契約(または業務委託契約)
  2. SES企業と客先企業の業務委託契約(準委任が主流)

エンジニア本人が直接関与できるのは①であり、交通費の支給有無・条件は、最終的に①の内容で決まります。

そのため、

「客先に行く=交通費が出る」
「SESだから交通費は自己負担」

といった単純な理解は誤りです。

正社員SESにおける交通費の扱い

基本的な考え方

正社員SESの場合、交通費は「通勤手当」として扱われ、会社の就業規則・賃金規程に従って支給されるのが一般的です。

よくある支給形態は以下の通りです。

  • 自宅〜客先までの通勤費を支給
  • 月額定期代での支給
  • 上限金額を設定(例:月3万円、5万円など)

「非課税」についての正確な理解

通勤手当は、一定の非課税限度額まで所得税が非課税になります。

  • 公共交通機関(電車・バス等):月15万円まで非課税
  • 上限を超えた部分:課税対象

ただし注意点があります。

  • 所得税は非課税でも、社会保険料の算定上は「報酬」に含まれる
  • 「非課税=手取りに一切影響しない」わけではない

この点は、誤解されやすいポイントです。

「全額支給」の落とし穴

求人票や条件説明でよく見る「交通費全額支給」には、次のような条件が付くことが少なくありません。

  • 最安ルートのみ対象
  • 特急・新幹線は原則不可(事前承認制)
  • 定期代換算での支給
  • 上限あり(規程上は全額だが、実質制限あり)

「全額支給」という言葉だけで判断せず、規程の中身を見ることが重要です。

フリーランスSES(業務委託)の交通費

「原則自己負担」という理解は正確ではない

フリーランスSESについて「交通費は原則自己負担」と説明されることがありますが、これは言い切ると不正確です。

実務では、以下のいずれかで決まります。

  • 委託料に交通費を含める(いわゆる“交通費込み”)
  • 交通費を別途実費精算
  • 出社・出張時のみ条件付きで精算

つまり、交通費は「自己負担が原則」なのではなく、「契約でどう定めているか」がすべてです。

準委任契約との関係

準委任契約の一般論では、業務遂行に必要な費用を発注者が負担する整理で説明されることもあります。

しかし実務では、

  • 「委託料に一切の費用を含む」
  • 「交通費は委託料に含む」
  • 「別途請求不可」

といった特約が入ることも非常に多いため、条文を確認せずに“準委任だから交通費は出る”と考えるのは危険です。

経費としての扱い

交通費込みの場合でも、

  • 定期代
  • IC利用履歴
  • 出張交通費

などは、必要経費として計上可能です。

ただし、

  • 証憑(履歴・領収書)の保存
  • 私用との按分

といった実務対応が必要になります。

リモートワーク案件の交通費

フルリモートの場合

  • 原則として交通費支給なし
  • 出社・打ち合わせが発生した場合のみ実費精算、という運用が多い

一部出社(週1〜2回など)の場合

  • 出社日数分のみ実費精算
  • 定期代は支給しないケースが多い
  • 上限を「1か月定期代相当額」とする場合もある

リモート案件では、「出社頻度」と「交通費ルール」は必ずセットで確認すべきです。

よくある誤解と注意点

誤解①:単価が高いから問題ない

→ 交通費込みだと、実質手取りは下がることがある

誤解②:話では出ると言われた

→ 口頭説明だけではトラブルになりやすい

誤解③:現場が変わっても同条件

→ 現場変更時に交通費条件が変わることは珍しくない

契約前に必ず確認すべきポイント

SES参画前に、最低限以下は確認してください。

  • 交通費は 別途支給か/報酬(委託料)込みか
  • 支給される場合の 上限額
  • 最安ルート・定期代換算の有無
  • リモート時・現場変更時の扱い
  • 書面(契約書・条件通知書・メール)で明文化されているか

まとめ

SESの交通費は、

  • 法律で一律に決まるものではない
  • 正社員SESとフリーランスSESで扱いが大きく異なる
  • 「出る/出ない」ではなく「どう契約されているか」が本質

という点を正しく理解することが重要です。

特にSESでは、交通費は“おまけ”ではなく、手取りを左右する重要要素です。

単価・報酬だけで判断せず、条件全体を立体的に見る視点が、長期的に大きな差を生みます。

以上、SESの交通費についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次