30代のSESエンジニアの平均年収について調べると、430万円・500万円・560万円など、さまざまな数字が出てきて混乱しやすいのが実情です。
これは「間違った情報が多い」のではなく、年収データの取り方・前提条件が異なるために数字がズレて見えていることが主な原因です。
本記事では、
- 信頼できる複数のデータを整理したうえで
- 「どの数字が、どんな前提の平均なのか」を明確にし
- 30代SESエンジニアの“現実的な年収相場”を読み解いていきます。
結論:30代SESエンジニアの年収相場は「450万〜550万円」が中心帯
複数の調査・記事を総合すると、30代SESエンジニアの年収は以下のように分布していると考えるのが最も現実的です。
- ボリュームゾーン(最も多い層)
→ 450万〜550万円前後 - やや低めの水準
→ 400万円台前半(下流工程中心・還元率が低い場合など) - 高めの水準
→ 600万円以上(上流工程・リード経験・高単価案件)
「30代SESの平均年収は〇〇万円」と一言で断定するのは難しいものの、実務的な相場感としては450〜550万円あたりが中心と捉えるのが妥当です。
なぜ「30代SESの平均年収」は数字がバラつくのか?
理由①:そもそもSESは働き方の幅が極端に広い
SESは、同じ「30代・エンジニア」という括りでも、
- 要件定義・基本設計を担当する人
- 実装・テスト中心の人
- 運用保守・監視がメインの人
など、業務内容・案件単価・責任範囲が大きく異なります。
そのため、統計上の「平均」がどうしてもブレやすくなります。
理由②:データの「母集団」が統一されていない
よく引用されるSES年収データには、主に次の3タイプがあります。
年代別の年収目安として提示された数値
- 30代SES平均:約560万円(レバテックキャリアの記事)
- 30代SES平均:約430万円(Jinjibの記事)
- 30代SES:430〜500万円が目安(Freeconsul系記事)
これらは統計調査というより、転職市場や相場感をもとにした“目安”です。
どれも「嘘」ではありませんが、算出条件が明示されていない点には注意が必要です。
転職エージェント経由の「内定年収データ」
- SESエンジニア全体の平均年収:約408万円
(Geekly:2024年10月〜2025年9月の内定者データ)
これは実際に内定が出た金額の平均という点で信頼性は高い一方、
- 対象は「転職した人のみ」
- 年代は限定されていない
という特徴があります。
そのため「30代SESの平均」として使うのは不適切ですが、SES全体のベースラインを知る参考値としては有効です。
国の統計(日本全体の平均年収)
- 日本の平均給与:460万円(国税庁・令和5年分)
これはSES限定ではありませんが、「SESが日本平均と比べて高いのか・低いのか」を判断する基準としてよく使われます。
30代SESエンジニアは日本平均と比べて高い?低い?
この3つを整理すると、次のように考えられます。
- 年収430〜460万円台
→ 日本平均と同程度 - 500万円超
→ 日本平均よりやや高い - 560万円前後
→ 日本平均を明確に上回る水準
つまり、30代SESは「平均的には日本全体と同等〜やや上」という位置づけになります。
同じ30代SESでも年収差が広がる主な要因
30代になると、年収差は「経験年数」よりも役割と環境で決まるようになります。
担当工程(上流か下流か)
- 要件定義・基本設計・顧客折衝あり
→ 単価が上がりやすい - テスト・運用保守中心
→ 年収が伸びにくい
案件単価と会社の還元率
SESでは、「案件単価 × 還元率 − 待機リスク」が年収をほぼ決定します。
同じ仕事をしていても、
- 会社のマージンが高い
- 単価交渉をしない
といった理由で年収が大きく変わるのがSESの特徴です。
技術領域
クラウド(AWS / Azure / GCP)、SRE、セキュリティ、データ基盤などは、30代でも単価を上げやすい領域です。
まとめ:30代SESエンジニアの年収は「平均」より「分布」で考えるべき
- 「30代SESの平均年収」は一つの数字に決められない
- 実態としては
450万〜550万円が最も多いゾーン - 400万円台前半〜600万円超まで幅広く分布する
- 年収を決める最大要因は
工程・役割・案件単価・還元率
平均値そのものよりも、「自分がどのゾーンにいるのか」「どの要素を変えれば上に行けるのか」を把握することのほうが、30代SESにとってははるかに重要です。
以上、30代のSESエンジニアの平均年収についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。










