未経験からSESになるのはやめとけと言われる理由について

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未経験からITエンジニアを目指す際、「SESはやめとけ」「未経験でSESに行くと詰む」という言葉を目にすることは少なくありません。

ただし、これらの意見は感情論や極端な体験談だけで語られているケースも多く、内容を整理しないまま鵜呑みにするのは危険です。

結論から言うと、SESという働き方自体が絶対に悪いわけではありません

しかし、未経験者にとっては構造的にリスクが高くなりやすい要素が複数重なっているため、「やめとけ」と言われやすいのが実情です。

以下では、その理由を一つずつ冷静に分解して解説します。

目次

教育・育成が十分でないまま現場に出されるケースがある

未経験者にとって最も大きなリスクは、スキル不足そのものではなく、「どう学べばいいか分からない状態で実務に放り込まれること」です。

SESでは案件単位で人材をアサインするため、会社によっては以下のような運用が行われています。

  • 研修がほとんどない、または数日〜数週間の座学のみ
  • 「現場で覚える」ことが前提
  • 早く常駐させて稼働させたいという営業的事情が優先される

もちろん、すべてのSES企業がそうではありません。

近年は、数か月単位の研修や社内開発を用意している会社も存在します。

ただし、育成体制が弱い会社に未経験で入ると、成長のレールが敷かれないまま実務に入ることになりやすい

これが「未経験×SESは危ない」と言われる最初の理由です。

最初の案件によってキャリアが大きく左右されやすい(案件依存性)

SESでは、経験の中身が「どの案件に入ったか」に強く依存します。

特に未経験者は案件選択の自由度が低く、最初の配属がその後のキャリアに影響しやすい傾向があります。

例えば、以下のような案件が続くと、スキル形成が限定されやすくなります。

  • 監視・運用中心で設計や構築に触れない
  • テスト工程のみを担当する案件が続く
  • ヘルプデスクや資料作成が主業務
  • 技術的な裁量がほぼない業務

これらの仕事自体が悪いわけではありません。

問題は、本人が目指すキャリア(開発・インフラ構築・クラウドなど)と結びつかない案件に固定されやすいことです。

一度「この人はこの枠」と認識されると、次の案件も似た内容になりやすく、抜け出すのに時間がかかることがあります。

評価軸が「技術力」より「常駐先で問題なく稼働しているか」になりやすい場合がある

SESのビジネスモデルでは、会社の売上が「エンジニアが現場で稼働しているかどうか」に直結します。

そのため、会社によっては以下のような判断が優先されることがあります。

  • 成長よりも「今の現場に居続けてもらう」ことを重視
  • 待機を避けるため、本人の希望と異なる案件でもアサイン
  • 技術的な挑戦より、トラブルを起こさない安定稼働を評価

これはすべてのSES企業に当てはまるわけではありませんが、未経験者は交渉力が弱いため、この影響を受けやすい立場にあります

自社に技術ノウハウが蓄積されにくい環境になりやすい

自社開発や受託開発では、

  • コードレビュー
  • 設計の議論
  • チーム内でのナレッジ共有
  • 技術文化の形成

が自然に行われやすい環境があります。

一方、SES(客先常駐)では、

  • 一緒に仕事をするのが自社メンバーではない
  • 自社の先輩が近くにいない
  • 技術的なフィードバックが得にくい

といった状況になりやすく、学びが個人戦になりがちです。

近年は社内勉強会やメンター制度で補っている企業もありますが、仕組みがない会社では未経験者が孤立しやすい点は否定できません。

現場環境の良し悪しが未経験者に直撃しやすい

SESでは、配属先の現場によって体験が大きく変わります。

良い現場であれば、

  • 丁寧に教えてもらえる
  • ドキュメントが整っている
  • 実務を通じて学べる

一方で、余裕のない現場や炎上案件では、

  • 教育が後回しになる
  • 未経験者へのフォローがない
  • 精神的な負担が大きい

未経験者ほど仕事の型が身についていないため、現場の当たり外れの影響を強く受けやすいのが実情です。

未経験者を大量採用するビジネスモデルの会社が存在する

注意すべき点として、「未経験歓迎」を掲げながら、実際には育成にほとんど投資しない会社も一部存在します。

典型的な特徴としては、

  • 研修が名ばかり
  • 案件を選べない
  • 給与が低く、上がりづらい
  • 学習支援制度が形だけ
  • 待機時の扱いが不透明

すべてのSES企業が該当するわけではありませんが、こうした会社に当たると「SESはやめとけ」という評価が現実になります

転職時にキャリアを説明しづらくなるケースがある

転職では「何をやってきたか」を具体的に説明する必要があります。

SESで案件が短期間で変わると、

  • プロダクト全体に関われない
  • 設計から運用まで一貫した経験を積みにくい
  • 職務経歴が断片的になる

といった問題が生じることがあります。

ただし、これは案件内容次第です。

良質な案件で実績を積めば、SES経験が強みになることも十分にあります。

待機時の給与についての正確な整理

待機(案件に入っていない期間)の扱いについては、誤解されやすいポイントです。

一般に、会社都合で仕事がない場合は、労働基準法上「休業手当(平均賃金の60%以上)」が論点になります。

ただし、待機が必ず休業に該当するかどうかは個別判断になるため、「必ず満額支給される」と断定することはできません。

重要なのは、

  • 待機の扱いが明確に説明されているか
  • 給与体系が不透明でないか
  • 過去に長期待機が常態化していないか

といった点を事前に確認することです。

まとめ:SESが「やめとけ」と言われる本当の理由

「SESはやめとけ」と言われる背景には、

  • 未経験者が不利になりやすい構造
  • 会社ごとの差が極端に大きい
  • 最初の環境選びの失敗が取り返しづらい

という現実があります。

SESという働き方そのものが問題なのではなく、未経験者が適切な会社・案件を選べないとリスクが顕在化しやすいという点が本質です。

以上、未経験からSESになるのはやめとけと言われる理由についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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